「トルクメニスタン」という国について、あなたはどこまで知っていますか?
一般的な日本人の方は、まず「中央アジア」というエリア自体もピンと来ないでしょう。
「ウズベキスタン」「タジキスタン」「キルギスタン」「カザフスタン」など国の名前のお尻に「スタン」がつく他の国との区別もわからないことでしょう。(「スタン」というのは「国」という意味。「トルクメニスタン」は「トルコ人の国」となります。)
きわめて普通だと思います。
しかし今後、「エネルギー」というキーワードが重要になるにつれ、この「トルクメニスタン」という国の存在が極めて大きくなっいきます。
そして、地政学的にも極めて微妙な場所でもあります。
今後、ロシア、中国が経済的に力をつけていく中で、これら大国と着々とパイプを太くしているトルクメニスタンは日本にとっても無視できない国となっていくでしょう。
ということで、「トルクメニスタン」という国についてちょっとばかりお勉強してみましょうか!
トルクメニスタンは、中央アジア南西部に位置する共和国。
カラクム砂漠が国土の80%を占めるものの、豊富な石油や天然ガスを埋蔵する。
西にカスピ海に面し、アフガニスタン、イラン、ウズベキスタン、カザフスタンと国境を接する。
トルクメニスタンの首都はアシハバード(アシガバート、アシハバッド)。
永世中立国でもある。
国名
正式名称はトルクメン語で、Turkmenistan。
公式の英語表記は、Turkmenistan。
日本語の表記は、トルクメニスタン。
「トルコ人の土地」を意味する。

トルクメニスタン国旗

トルクメニスタン国章
*国旗について
グリーン地に月と5つ星が描かれ、左側に赤い帯、その中には5つの紋様。
グリーンは国のカラー、月はイスラムの象徴、5つの星は国内の5つの州(アハル、バルカン、ダショグズ、レバブ、マリィ)を表す。
5つの紋様は部族(バルカイスキー、アジャルスキー、レバプスキー、ダシャグズキー、マルィスキー)を指す。
5つの頭を持った鷲も良く見かけるが、この5つの頭はこの5つの部族を意味する。
大統領
グルバングル・ベルディムハメドフ(現在)
サパルムラド・アタエヴィチ・ニヤゾフ(以前)
面積
世界第51位 488,100km2
人口
世界第112位 4,952,081人 76人/km2
独立
ソビエト連邦より1991年10月27日
通貨
マナト (£)
国際電話番号
993
歴史
人類最古の農耕集落遺跡のひとつアナウ遺跡(アシガバド郊外)。
紀元前2(3?)世紀頃のパルティア王国(中国名「安息国」)の発祥地ニサ遺跡。またこの時代現在のアシガバドの位置に小さな集落があった。
サーサーン朝ペルシア。
6世紀、遊牧のトルコ系民族。
7世紀〜ウマイヤ朝・アッバース朝
9世紀 サーマーン朝。
セルジューク朝、ガズナ朝、ホラズム王国。
13世紀 モンゴル帝国侵攻。イル・ハン国。ティムール朝。
16世紀〜 ヒヴァ・ハン国、ブハラ・ハン国、サファヴィー朝など絶えず侵略される。
1869年 ロシア軍、カスピ海東岸に上陸。
1881年 帝政ロシア軍がアシガバートを占領し基地を築く。(ニコライ1世時代)
1882年 帝政ロシアにより、カフカス総督管区内のザ・カスピ州とされる。
1880年〜 ザ・カスピ鉄道開通。ロシア向け綿花栽培の拡大。
1910年頃〜 ロシア綿工業の原綿の供給地の役割を果たす。(今も繊維工業や綿花栽培は主要な産業となっている)
1916年〜1918年 反ロシア大暴動(バスマチ運動)。
1924年 トルクメン・ソビエト社会主義共和国としてソ連構成国の1つとなる。農業集団化に反発した遊牧民の抵抗が36年頃まで続いた。
1990年8月22日に主権宣言を行い、10月27日には直接選挙による大統領選で単独候補のサパルムラト・ニヤゾフ最高会議議長が98.8%の得票率で当選した。
1991年10月26日の国民投票でソ連からの独立に94.1%が賛成し、翌10月27日独立。
1992年5月18日 最高会議が大統領権限を強めた新憲法を採択。
1992年5月 ロシア・CIS諸国との集団安全保障条約の署名を拒否。
1992年6月 大統領選でニヤゾフ大統領が99.5%の支持で再選。
1995年12月 国連総会において「永世中立国」として承認される(ロシアの影響力を排除する目的と言われる)。ニヤゾフ大統領は個人崇拝による独裁体制をしき、2002年8月には終身大統領とされた。国内ではニヤゾフ大統領は「テュルクメンバシュ(トルクメン人の長)」を姓としている。
2002年11月25日 アシガバートで大統領の車列が銃撃を受ける。警護員1人が重傷。
2006年12月21日 ニヤゾフ大統領が未明に死亡。
2007年2月14日 大統領選の結果、89.23%の得票率を獲得したベルディムハメドフ大統領代行が、正式に第2代大統領に就任。

独裁
ニヤゾフ大統領時代は完全な独裁体制が確立しており、欧米からは「中央アジアの北朝鮮」といわれていた。
黄金のニヤゾフ大統領像は高さ14メートルで、太陽を追って回転する。言論の自由はなく、インターネットの一般利用も認められていなかった(2005年3月5日朝日新聞)。
これに対し、ベルディムハメドフ現大統領は、インターネット利用の開放などを行う事を約束している。
行政
国家元首である大統領は、1990年以来2006年末までニヤゾフが終身制の元で就任しており、首相を兼任していた。
ニヤゾフは、2008年から2010年頃に大統領選挙が行われると表明していたが、彼が死亡した為、今後行われるかは不明である。
ニヤゾフ死去後に行われた大統領選挙の結果、得票率89.23%(2007年2月14日朝日新聞)で他の候補を圧倒したグルバングル・ベルディムハメドフ大統領代行が、第2代大統領に就任した。
議会
マジュリスと呼ばれる50議席の比例代表制の議会があるが、議員全員は大統領の承認を得る必要がある。
国権の最高機関は国民評議会(ハルク・マスラハトイ)である。国民評議会は、100議席以上であり、大統領び主宰下、マジュリス代議員、閣僚、地方、司法権等の代表が入る。国民評議会は、大統領不信任案を提出し、弾劾に関する国民投票を行う権限を有する。
政党
旧トルクメン共産党の後身トルクメニスタン民主党による事実上の一党独裁制で、ニヤゾフ初代大統領が同党の議長を務めていた。
憲法では複数政党制が認められているものの、トルクメニスタン民主党以外の合法政党は農民正義党の1つしかない。
この農民正義党はトルクメニスタン民主党の地方幹部により構成される衛星政党であるため、実質には複数政党制は機能していない。
2004年12月19日の議会(マジュリス)選では、全50議席をトルクメニスタン民主党が独占した。
憲法では複数政党制が認められているものの、トルクメニスタン民主党以外の合法政党は農民正義党の1つしかない。
この農民正義党はトルクメニスタン民主党の地方幹部により構成される衛星政党であるため、実質には複数政党制は機能していない。
2004年12月19日の議会(マジュリス)選では、全50議席をトルクメニスタン民主党が独占した。
地方行政区分
5州(ウェラヤトゥ)とアシガバート市で構成される。
アハル州 (Ahal) - 州都アシガバート - 1(地図の番号。以下同じ。)
バルカン州 (Balkan) - 州都バルカナバト(ネビト・ダグ) - 2
ダショグズ州 (Da?oguz) 州都ダショグズ - 3
レバプ州 (Lebap) - 州都テュルクメナバト - 4
マル州 (Mary) - 州都マル - 5
地方自治制度は、ゲンゲシュ(小会議)と地方公共自治機関が構成する。ゲンゲシュは、小都市、町村の代表機関である。ゲンゲシュ議員は、5年の任期で選出される。

主な都市人口
アシガバート(76万8,000人)、トルクメナバート(旧チャルジョウ/24万400人)、ダショグズ(旧ダシュホブズ/19万7,300人)、マルイ(14万9,600人)、バルカナバート(旧ネビト・ダグ/13万1,100人)、トルクメンバシ(8万2,000人)等。(いずれも2003年初、ただしトルクメニスタン側統計にもとづく)
地形
国境線の長さは3736km。カラクム砂漠が面積の多くを占める。ウズベキスタンとの国境付近にアムダリヤ川が流れており、そこからカラクム運河が分かれていて、灌漑農業などに利用されている。
気候
亜熱帯性砂漠気候。夏は40〜50度、冬は0度ほどにもなる。日中と夜間の寒暖の差が激しい。昼と夜で20度を超える温度差になることもある。雨はほとんど降らない。(春に少し降る)
経済
主な産業は、天然ガス、石油、綿花栽培、繊維工業。
特に天然ガスは狭い国土にもかかわらず世界第4位の埋蔵量の資源国である。
資源輸出により潤沢な資金流入がある。このため独裁国家には珍しく、国民は非常に裕福である。
かなりの額が大統領周辺に消えているのではという指摘はある。
裕福なため逆に見かけ上失業率(非就業率)は高い(30%前後)。
ただし、たいへん裕福なことと、穏やかな国民性のため、現状ではとても治安はよい。
経済成長率は潤沢な資源のおかげで約20%と高度経済成長を見せている。
しかし、独裁者の政策方針により、日用品の物価は低く抑えられており、非富裕層の庶民はもちろん、旅行者には滞在しやすい国である。
鉱業
トルクメニスタンは他の中央アジア諸国と比較した場合、鉱物資源に乏しいと言える。
例えば、金属鉱物資源は採掘されていない。
ただし、有機鉱物資源、特に天然ガスに恵まれている。2002年時点の天然ガス産出量は1944千兆ジュールであり、これは世界シェアの2%に達する。
輸出額に占める天然ガスの割合は2000年時点で49.7%。原油(802万トン)にも恵まれている。
輸出額に占める石油製品と原油の割合は合計30.2%である。
したがって、輸出に占める鉱業(一部、化学工業が含まれる)セクターの割合は8割に達する。
なお、石炭はほとんど採掘されていない。
観光
メルヴやニサといったシルクロードの遺跡が有名だが、全体として観光業はあまり発展していない。
観光ビザの取得手続きは煩雑である。
政策により物価はとても安く滞在しやすい。
国民
民族構成
トルクメン人が人口の大半を占めるが、ロシア人やウズベク人も多い。
現在はロシア人は減少傾向にある。
トルクメン人 (85%)、ウズベク人 (5%)、ロシア人 (4%)、その他 (6%) (2003年)
言語
トルクメン語が公用語だが、ロシア語が広く通用する。
トルクメン人でも長く都市部に住んでいる者やエリートなどの中にはロシア語を母語とし、トルクメン語が満足に話せない者もいる(ニヤゾフ元大統領自身もそのうちの一人であった)。

トルクメニスタンに残る唯一のレーニン像。台座が中央アジアっぽいです。
台座の添え書きには「レーニン主義、それは東の諸民族解放への道」と。
宗教
スンナ派イスラム教が多数。ロシア正教(東方正教会)も存在する。
*キリスト教の存在は全く感じられませんでした。
健康
平均寿命は60歳程度。
*管理人が聞いたところ平均寿命55歳くらい(女性70歳くらい、男性40〜45歳くらい)とのことです。
著名人
マフトゥムグルはトルクメニスタンの国民的詩人と言われる。
首都アシガバートのメインストリートは「マフトゥムグル通り」と名づけられている。
文化
アハル・テケというトルクメニスタン名産の馬はトルクメニスタンの誇りとされ、かのアレキサンダー大王もお気に入りだったという。
この他、絨毯も名産品の一つ。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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